今住んでいる家の近くには近所の人たちがよく集まる公園がある。この公園は昔から近所人たちが自主的に清掃活動や管理をしていてみんな顔馴染みだった。そのため、朝も昼も夕方もみんな挨拶をする。気持ちいい公園だ。
朝早くからおじいさんやおばあさんがグランドゴルフをしている。時々、「入ったぁー!?」と歓喜の声が聞こえる。ホールインワンだ。良い1日になるね。
お昼には営業で歩き疲れたのかサラリーマンが缶コーヒーを飲んでいる。お疲れ様です。サーフィンやってみたら?と伝えたくなる背中がそこにはある。
夕方になると小さな子どもから高校生まで子どもたちが集まって来て楽しそうに遊んでいる。
決まった時間に散歩に来るおじいさんと犬のペア。そして、16:45になると現れると言われる公園の隣の家に住んでいるおばあさん【通称:主(ぬし)】が現れる。小さな子どもは主に挨拶するなり、拾った石やタンポポの花をあげる。御供物が可愛い。
ふっとそんな風景を観ていたら滅多に遊びに来ない親子が来た。
少し遠慮気味に挨拶をすると公園の端でサッカーボールを蹴っている。すると、また違う親子が来た。その親子は周りを気にするでもなくみんなが遊んでいる真ん中を突っ切る形で遊ぶ場所を確保してキャッチボールを始めた。
「おいおい」と思ったが、もう少し様子を見ることにした。
公園は公衆の場だ。他人に迷惑を相当かけなければ誰でも自由に遊ぶことができる。
そこに集まる人たちは公園で楽しい時間を過ごしたい、癒されたい、仲間と遊びたいとポジティブな目的で訪れる。そして、そのポジティブな環境をみんな大切にしたいと考えている。
ポジティブな環境の良い所は、ポジティブな人をみんな受け入れてくれる所だ。
自分がポジティブかどうかを示すのはとても簡単だ。先に挨拶をすれば良いのだ。
おはようございます。
こんにちは。
こんばんは。
どれも無料で誰でも使える便利なツールだ。
ポジツールと名付けたい。
さて、話を戻し、2組の親子がどうなったかを伝えたい。
最初に入ってきたサッカー親子は子どもが他の子どもたちと遊びたくなったらしく、グループで遊んでいた子どもたちと二言三言ほど話をして仲間に加わって行った。ポジツールの威力が発揮された形だ。
一方、キャッチボール親子の子どもはポジツールを使用しなかったため、最初の印象が悪かったらしく距離を置かれてしまった様子でなかなか言い出せない雰囲気だった。
ローカルとビジターの関係
いよいよ本題に入るが、これはサーフィンのローカルとビジターの関係にも似ているなと感じたのでまとめたいと思う。
サーフィンは間違いなく、みんなポジティブな想いで海に入る。
いつも、掃除して地域住民や漁師さんとコミュニケーションを取り、サーフィンができる環境を作っている。それは計り知れない貢献だし、私のような初心者サーファーが楽しくサーフィン出来るのもローカルの皆さんが活動しているお陰だろうと思う。
一方、ビジターはその事を知る由も無く(噂には聞いていても観ることはない)海に入って行く。
みんなの海だから自由で良いと思うかもしれないが、自由と無法は全く異なるものだ。それを履き違えては行けない。
海はみんなのものというのはローカルさんも同じことを考えていると思う(多分ね)。
だけど、そこには、見えないけど海やポイントを大切にしている人の想いや行動がある。それを無法者が荒らすとなると誰でも防御を固めてしまう。防御でなんともならん時はやはり攻撃的になってしまうんだと思う。その行動の根本は守りたいという想いなんだろ思う。
少し想像して欲しい、自分の好きな場所で誰も怒りたくないでしょ?ただ、守りたいだけなんだよね。
それでも、ローカル(っぽい人も含めて)はもう少しだけ優しくしてもいいのかなっと個人的には思っている。これまで「おはようございます」っと挨拶をして海に入ったのに睨みつけられた経験は何度かあり寂しい気持ちになった。
人が多くて取り合いの雰囲気になると負けん気が出たり、悔しくなったりするけど根底にはサーフィンを通じてポジティブな時間や気持ちを持ち帰りたい、満たしたいと考えていると思う。
初心者に厳しいことを言うこともあるだろうけれど、そこは少しだけ言葉を和らげて欲しいなと思う。もちろん、危険な時は少し注意するためにキツイことも言うことはあるだろうけど、「気をつけてな」って最後に付け加えて言うだけで尊敬度がかなり変わると思うんだよね。
あと、笑顔ね、笑顔。「ガハハッ!」とバカ笑いするということではなくて、挨拶したらニコッとか目が合ったら笑顔で会釈するとか。そんな感じ。そうでないと、ポジツールを発動することができないのだ。
私は、1人で結構ニコニコと波待ちしているからか知らぬ方から結構話掛けられる。耳栓しているから良く聴こえんのだけど、とりあえず、「そうですね、いい波ですね」って言う。相手は困っていることもあるけど笑ってはいるよね。
結局、キャッチーボールしていた子どもがどうなったかというと、グループの1人が声を掛けに行って仲間に加わって遊ぶことになった。
主はそれをベンチで座ってニコニコと見ていた。
☆
そんな私がサーフィンをはじめて感じたこと