最近、投稿したこのツイートに多くの反響をいただいた。素直に嬉しい。
私は34歳からサーフィンをはじめました。例の如く「すぐ出来るようになる」と考えていたのですが、結果は全くできず。1年はまともに出来ていなかったと思います。
— surf_life34 (@SurfLife34) October 15, 2019
大人になるとある程度はこれまでの経験で何となく初めての事が出来るようになるからこそハマったのかとも思います。出来ない事が楽しい。
私1人だけではなかったと思い、翌日のサーフィンが楽しくてついつい2ラウンド行ってしまいました。顎の筋肉まで疲労してパン食べるのに苦労したのは初めて。
とても良い波だったので今日は久しぶりの2R行きました🏄♂️
— surf_life34 (@SurfLife34) October 16, 2019
腕の筋肉が痙攣したのは初めて🤣上がってパン食べてたら頬の筋肉も疲労してた。なんで?
サーフィンの調子が上がってきた感じがする。 pic.twitter.com/2hGBhDoruP
調子に乗らずにこのままサーフィンを楽しんでいきたい。
大人になるとこれまでの経験からある程度のことはできるようになる。10代、20代で難しかったことも応用や臨機応変と言われる対応力でできてしまう。
そして、苦手なことはできるだけ避けて失敗せずに大人としての姿を世間に見せようとする。
失敗を肯定的に受け止めない世間の空気を吸って、いつしか失敗が怖く、悪いものだと思ったのかもしれない。
スマートな大人に憧れて、いつしか失敗を恐れて新しいことに挑戦して失敗することを避けていたのかもしれない。
次第に毎日が同じことの繰り返しで職場と家の往復が続くだけ。そんな日々の暮らしを安定というのかもしれないが、そこに彩りや愉しみはなかった。
そんな私が34歳でサーフィンを本格的にはじめた。きっかけは仕事のストレス発散と運動不足の解消だったと記憶している。元々、スポーツが好きでよく身体を動かしていたのだけどライフワークが変わったことで身体を動かす回数が極端に減っていった。
友人に格安の初心者用のサーフィンセット(ボードデッキパッド付き、リーシュ、ボードケース)を探してもらい即購入。そして、そのまま友人と海へ行きサーフィンを始めた。
今となればファンな波だったと思うけども当時の私は本当に苦戦した。何もできない。もうめちゃくちゃだった。そして、酷い姿を晒していたと思う。世間ではいい大人が下手くそで溺れているようなパドルを繰り返している。そんなサーフィンを悔しくても楽しいと感じた。
それから、早起きが苦手だった私が早起きをして海に行くようになった。
何もできない日々が本当に長かったと思う。スクールに通っていれば良かったものの自分の力でどこまで上達するか試したいという30代の頑固な気持ちの方が強く本や動画を観て繰り返し勉強した。
波に乗れるっと言えるまでに1年は掛かったと思う。今でも波に乗り自然と笑顔になった日のことを覚えている。心の底から笑えるくらいに楽しかったし嬉しかった。それから更にサーフィンの楽しさにハマっていった。
しばらくして、今のサーフボードに買い換えた。サーフボード選びは大切だと知った。新しいボードに乗ってからは格段とテイクオフができるようになり更に楽しい時間が増えていった。これからサーフィンを始める人は是非とも価格ではなく評価でサーフボードを選んで欲しい。
サーフィンをはじめると自然に仲間も増えていく。誘われるように新しいポイントにも入るようになった。新しいポイントに入る時は期待と不安が入り混じる心持ちで入っている。そして、それぞれの波の違いを感じ楽しんでいる。期待と不安が入り混じる心持ちはサーフィンをはじめてから蘇ったものだけどこれも童心に帰らせてくれる。
サーフィンは毎回新しいことに気付いたり、出来なかったことができるようになったりする。その反面、悔しい気持ちや反省など多くの失敗をする。海の環境や混み具合でも出来ることが限定されてしまう。
自分の思い通りにいかない環境で波に乗る。その時の気持ちはやっぱり言葉にはならない。
冒険を探していたのかもしれない
もしかしたら、私は子どもの頃のようにドキドキ、ワクワクするような出来事を探していたのかもしれない。
それは、大袈裟かもしれないけど冒険じゃないかなっと思う。子どもの頃は何でもはじめてだった。
興味に惹かれてドキドキ、ワクワクするような初めての体験。
未知の領域(町内の外)へ自転車で出掛けた時のような感覚。
そんな大人になると感動することやワクワクするようなことが少なくなっていく中でサーフィンは毎回ドキドキとワクワクが生まれる貴重な場所だ。
童心にかえるという言葉が最も最適なのだろう。
波に乗れた喜びで笑っていてもその先は水平線。
パーリングして苦しい思い出海面から顔を出しても水平線。
何も遠慮することなく笑えて失敗できる。素直に楽しいと感じ、悔しいと感じる。
人間らしく生きていくことが難しい時代に本来の自分らしさを晒け出すことができる。こんな環境は大人になって多くは得られない。
プライベートも仕事も順調で多少の波乱万丈はあるけど、それでも単調な時間の中でサーフィンが中心にあるとまったく違う時間を過ごすようになる。
「波はどうか?いい波きてるじゃないか!TwitterやInstagramは?あーみんな楽しそう。仕事している場合ではない」こうなるとサーフィンに人生が潤されているどころか狂われているようだ。
サーフィンにはそれ程の力がある。もう魅力を通り過ぎて魔力だ。海とサーフィンが掛け合わさると強力過ぎる。
私はまた子どもの頃のようにワクワクドキドキする冒険を見つけた。苦しいことも惨めな姿も晒すだろうが楽しいこと、幸せなことも多いと考えると今からでもサーフィンに行きたい。